防災活動等支援事業
1 九州防災エキスパート会活動支援事業
当会は、九州地方整備局の建設行政経験者で構成する災害支援のボランティア団体です。会員の経験知を活かし、災害時には現場に出動し復旧工法の指導、平常時には防災担当者や水防団などを対象とした講話や水防工法の指導などをしています。今年度に新たに34名が加わり、現在の会員数は431名です。以下、協会の支援事項を紹介します。
1.平成29年度の災害
- 平成29年7月九州北部豪雨 -
7月5日正午から21時にかけて、福岡県朝倉市・東峰村、大分県日田市等の山地部で記録的な大雨となりました。小河川筋での山腹崩壊・土石流の他、流出土砂と流木、さらにため池の決壊も加わって、下流にも大きな被害が出ました。
この災害においては、筑後川・遠賀川河川事務所の要請を受け、7月6・7日に24名の会員が出動し、事務所での復旧工法の技術的助言支援、出張所での現場支援などを行いました。

- 台風18号水害 -
9月17日正午前に、台風18号が薩摩半島に上陸後、北上中の短時間降雨により、番匠川・大野川が既往最高水位を突破するなど、各地で浸水被害が発生しました。
この日、会員4名が大分河川国道事務所に出動し情報収集にあたりました。
- 国道220号斜面崩壊 -
宮崎県日南海岸の国道220号が、6月20日の梅雨、10月28日の台風22号接近に伴う大雨のために斜面崩壊が発生し、2度の被害を受けました。会員6名が出動し、復旧工法の指導や工事監督の応援をしました。

2.防災活動
九州地方整備局や事務所で行われる水防(洪水)演習・道路防災訓練・地震防災訓練・河川合同巡視、意見交換などに参加しました。
5月14日に長崎県諫早市で本明川総合水防演習が開催され、長崎支部の会員を中心に、近隣支部の会員も加わり、水防団や学生の指導にあたるとともに、長崎支部長が解説者席で水防工法の目的・効果などを説明しました。

3.ダム管理サポート活動
ダム管理経験者を主に組織され、平常時においてもダム管理所長等からの要請により緊急時のダム対応の講習等を行い、非常時には現場に出向き洪水対応の実務サポートを行い、現場に出向くことが困難な場合は電話でサポートを行うこととしている。
(1)平成29年度実施場所
- 筑後川ダム統合管理事務所の松原ダム管理支所
- 武雄河川事務所(嘉瀬川ダム・厳木ダム)佐賀庁舎
- 鶴田ダム管理所

4.河川技術サポート活動
「河川技術サポート会」は、現役職員と河川技術経験者の交流により、経験者の技術力や判断力を継承することで整備局の事業推進に寄与する防災エキスパート会の「河川分会」を発足しました。平成29年度は下記事務所等で活動を行いました。

2 防災ボランティア活動等支援事業
災害時にNPOや市民団体等がボランティアとして実施する要援護活動や復旧活動に必要な装備品の支援、平常時における市民の防災への意識向上また災害等への関心を高めるために講習、研修・訓練等の活動を支援しています。
平成29年度は、九州北部豪雨の被災地で活動した8つのボランティアグループ、復興を進めるうきは市、市民啓発活動を行ったNPO(福岡市)へ支援しました。

●うきは市 山村地域保存会

●特定非営利活動法人 社会基盤技術支援協会

3 被災地への復旧支援事業
本事業は災害時における被災地の復旧支援を目的としております。
平成29年度は、昨年7月発生した九州北部豪雨災害への復旧支援活動として以下の取り組みを行いました。
●被災地の東峰村へ、支援物資の搬送

●朝倉市、東峰村、日田市への寄附金贈呈
